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ミャンマー内戦やタイ国境の子供たちの惨状を報告する講演会

1 子供食堂を通じて子育て支援活動に取り組む「おいたま女性クラブ」(成澤紀子会長、米沢市)は、10月27日(日)午後2時から、置賜総合文化センター301会議室において、「難民にもなれない子どもたち〜ミャンマーとタイ国境より〜」と題する講演会を開催し、20人余りが参加した。
(写真右=講演を行う緒方樹人氏)

 講師は、作家・NPO法人BORDER ANGELS理事長の緒方樹人氏(57歳)。緒方氏は、横浜市生まれで、立正大学佛教学部を卒業、電通PRセンター広報戦略企画、イベント、プロデュース事業を手がけたほか、2016年から経済産業省の日緬中小企業マッチング事業でミャンマーに渡り、現地法人の会社設立、国際的なメディアコンサルタント事業を展開した。2020年、新型コロナにより日本帰国したが、2021年ミャンマーで軍事クーデター後は、現地法人社員のタイ側国境地帯への亡命を支援した。これら一連の体験を基に小説「ヤモリの慟哭〜武器をとる若者たち」(幻冬舎)を出版。2024年、NPO法人BORDER ANGELSを設立して、ミャンマーの最新情報を発信しながら、独自の難民救済を行っている。

2 講演の中で、緒方氏は戦前、ミャンマーで日本軍がインパール作戦を行い、インドのコヒマを目指して1000メートルを超える山々を踏破して進軍したが、補給がない中で2万人もの日本軍将兵が「白骨街道」と言われる屍を山野にさらした。このような作戦はやってはいけないという教科書にもなる作戦を紹介した。
 ミャンマーは2600年の歴史を有し、仏教徒の多い国として日本人にも知られるが、世界で最も貧しい国であるにもかかわらず、人々は信仰の証としてパゴタや寺院に純金を貢いでいる。
 今、ミャンマーでは(政治の改革に)声を出した人は殺され潰されていると、軍事独裁政権の現状を述べた。国軍は総選挙で大勝したアウン・サン・スー・チーらが率いるNLD(国民民主同盟)政権を「総選挙が不正に行われた」と主張、クーデターで押しつぶし、同女史らを拘束した。議会の議席は25%が軍人に割り当てられる仕組みになっているため、軍の力を削ろうとしたアウン・サン・スー・チーらに国軍が反発した結果、クーデターに発展した。いま国内では、国軍に対して、カチン独立軍、ワ州連合軍、パオ民族解放軍、カレン民族同盟、その他の武装組織の若者たちが武力闘争を行っている。
 緒方氏は、2016年から日本とミャンマーを繋げる会社を設立、クーデター後、報道ステーションに初めてミャンマーの現状を写真配信した。緒方氏は親子が焼き殺された写真を示しながら、ミャンマー国内の惨状を示した。
3 またロヒンギャ難民キャンプを一人で訪れ、二百人分のお菓子を持参するなど独自の支援を始めた。ミャンマーでの体験をもとに書いた小説『ヤモリの慟哭(どうこく) 武器をとるミャンマーの若者たち』(幻冬舎)は、9割5分が実話。現在は、インターネットTV「デモクラTV」で、ミャンマーの最新情報「BORDER ANGELS」で毎月第3木曜日にニュースを配信している。
 国軍が町や村を空爆し、犠牲者は3000人以上にもなる。難民は増え続け170万人以上、支援は急務だとした。そして、「日本はミャンマーにすごく因縁があるので、次の世代に対して今の現実を情報発信しなければならない」と述べた。

4 会場には、ミャンマー支援のために、ミャンマー人漫画家が描いた絵を印刷したトートバッグや緒方氏の著作などが並べられ、参加者は商品の購入を通してミャンマーへの支援の輪を広げていた。