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米沢市南原住民代表、県知事に太陽光発電事業計画不認定を要望

1 南原自然環境保全推進協議会の我妻康次会長、南原有志の会の安部博彦代表ら10名は、米沢市南原地区で計画されている「笹野太陽光発電事業計画」の中止を県に要望するため、5月21日山形県庁を訪れ、山形県環境エネルギー部長の沖本佳祐氏、同部次長の髙嶋智弘氏、エネルギー政策推進課課長の粕屋伸幸氏の3名と面会した。紹介議員として、米沢市選挙区の木村忠三氏と渋間佳寿美両県議会議員が同席し、米沢市議会議員の髙橋千夏氏が司会を行った。(写真右=山形県庁)
2 はじめに、我妻会長が沖本部長に対して「笹野太陽光発電事業計画中止に関する要望書」と、計画中止を求める3,149筆の署名簿を手渡した。署名簿は、令和7年2月に南原有志の会が集めたもの。(写真左=山形県環境エネルギー部の沖本佳祐部長「左」に、要望書を手渡す南原自然環境保全推進協議会の我妻康次会長「右」)

 開会の挨拶で、木村忠三県議会議員は「南原は歴史の深いところ。山形県は再生可能エネルギーを進めていくという目標があるが、地域の住民の生活を脅かしたり、危険を及ぼすなどがあってはならない。この事業を進める業者は問題があるのではないか。もう少し、県が米沢市に対して(この施設は)安全な施設であるということを(保証する情報提供などが)あってもいいのではないかと思う。我妻会長や地域の住民と様々な意見交換をさせて頂いたが、地域の皆さんの総意は、危ない、中止という結論に至った。許認可を出す山形県においては、この地域の住民の思いを汲み取ってもらい、適切な対応と賢明な判断を行っていただきたい。」と述べた。【()内は、編集部が補った】

 続いて、我妻会長が要望書の内容を読み上げ、中止を求める理由やこれまでの経緯などを説明した。我妻会長は、南原の自然豊かな環境は、南原芸術の杜計画・南原未来作り計画などの基礎、地域の重要な資源であり、次の世代の子供たちへ引き継いでいかなければならないことや、大規模太陽光施設の建設は、「自然環境豊かな景観」を大きく損ない、地域活性化に向けた諸活動に致命的な影響を及ぼすことをあげた。特に斜平山、吾妻山、栗子山が眺められる豊かな自然景観を損ねるとした。
 また昨年10月と12月に開催された事業説明会で、住民から出された多くの質問や懸念事項(太陽光パネル仕様、有害物質含有有無、反射光、反射熱などの近隣住民への悪影響、自然災害発生防止策)などに対し、事業を計画するGreenvolt Solar Japan株式会社(以下GSJ社)から、明確な返答、具体的な対策、計画の提示が一切なく、住民に寄り添う姿勢がなく信頼できないことをあげ、笹野太陽光発電事業計画の中止を求めるとした。山形県知事に対して、GSJ社の進める事業の不認定を求めた。

5 また反対署名を集めた南原有志の会 安部博彦代表は、「今回の事業計画に対して、1ヶ月間という短い期間にもかかわらず、3,149名の反対の署名が集まった。そのうち、南原地区だけで1,333名、当地区人口の1/3に相当する。これほど多くの住民が自然を守りたいという声をあげた。
(写真右=南原有志の会の安部博彦代表)
 そして南原の自然は、自分たちの祖先から受け継ぎ、地域の宝として守り続けてきた大切な資源、芸術や観光、未来の子供達の活動の土台だ。その景観も壊しかねない大規模な太陽光発電設備が計画されたことで、自分たちは強い危機感を抱いている。GSJ社の事業説明会の中で、住民からの不安や質問が出されたが、納得できる回答が今なお出されていない。地域に寄り添う姿勢が見えず、安心や信頼はとても繋がらない。(計画場所は)南原地区のメイン道路、通学路。未来の世代に風景を残したい、その一心でいる。山形県として真摯に受け止め、この計画を(不)認定とすることを強く求める」と述べた。

3 これらを受けて、沖本部長は「県では地域と共生した再エネを推進していくということから、再エネ条例をつくっている。これまでも本件の事業者に対しては、地域の皆様としっかりと話し合いをし、誠実に対応していくことを繰り返し求めてきた。事業者に中止を求める要望書をすでに出されていることから、今後、この事業者がどのように考えるのかということが焦点になる。仮に事業者から計画変更の届出があった場合には、改めて地域の皆さんから正式な手続きとして、中止、反対といった意見をいただくことになる。米沢市にも要望に出かけられたと聞いているが、地域の要望と米沢市の意見も伺い、必要に応じて、我々の方で有識者会議も立ち上げながら、この計画を認定するかを審査していく。計画の審査、認定にあたっては、当然、地域と事業者の合意形成が行われているかが重要な判断材料になる。本日、思い、要望、数多くの署名を頂いたので、内容を改めて確認させてもらい、適切な対応をとっていきたい」と述べた。

 その後に意見交換を行った。我妻会長からは、南原自然環境保全推進協議会は、地区の総意として事業計画を中止することを決定し、令和7年3月27日にその旨をGSJ社に通知したところ、5月14日付で同社から回答があり、同会からの通知に対して「本件は真摯に受け止めている。その上で、本事業について、引き続き予定通り計画を進めていく。指摘の点は、内容を精査の上、順次、書面で別途回答する。対話を重ねながら、環境・安全・景観に十分配慮した事業計画並びに運営を行っていく。」といった内容の回答がA4の1頁で回答があったことを紹介した。通知の発送から回答までほぼ2ヶ月を要している割に、回答内容に全く具体性がないことを我妻会長は指摘した。

4 4人の南原在住の住民がそれぞれ意見を述べ、そのうちの1人は、「山形県を代表する母なる川、最上川の源流が米沢市南原。この土地、水、空気に恵まれた土地だからこそ、山形県の美味しい野菜、米、果物といったものが作られる。山形の宝だと思っている。今回、太陽光発電の計画が南原の中心部に、県道と市道を挟んだ場所に計画されたことに、怖さや不安を強く感じている。全国各地での銅線盗難が相次いでいる中でのパネル計画は、自然を破壊してまでも作ることに納得がいかない。計画地は子供達の通学路に面しており、南原の冬は豪雪地帯である。冬季間は道幅も狭くなり、車がすれ違うのがやっと。こんな危険な道の隣に大規模なパネルができるのは、考えられない。子供達の安全は保障出来るのかと思う。住民は南原を守るという強い意志で行動してきた。吉村美栄子山形県知事には、南原の住民の思いを深く受けとめてほしい」と述べた。

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http://www.yonezawa-np.jp/html/news/2025-S/20250508a.html