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第17回秋山庄太郎記念米沢市写真文化賞、涌井礼子さんが受賞

 秋山庄太郎記念米沢市写真文化賞実行委員会(実行委員長 近藤洋介米沢市長)は、9月26日、同市と関わりが深かった写真家秋山庄太郎氏(1920~2003)の功績を称え、写真文化の振興に寄与することを目的にした「第17回秋山庄太郎記念米沢市写真文化賞」の入賞作品を発表した。
 この賞は、平成19年(2007)に創設されたもので、国内に在住する写真愛好家を対象に、令和6年6月1日から8月9日までの期間、花、自然・生き物、自由(人物・スナップ等)の3部門で募集したもの。応募状況は、最年少12歳(女性)から最高齢99歳(男性)までの応募人数312人(第16回461人)、応募点数1,100点(第16回1,534点)、応募枚1,250枚(第16回1,689枚)と、前回から大幅に減少した。
 文化賞(自然・生き物部門)1点、部門賞(花部門1点、自由部門1点)2点、米沢賞(自由部門)1点、ユース賞(自然・生き物部門)1点の計5点と、入選として花部門、自然・生き物部門、自由部門の各10点の合計35点の受賞発表が行われた。

1 文化賞には、自然・生き物部門の涌井礼子さん(福島県福島市)の作品「いただきます」が受賞した。作品は、福島市で撮影されたもので、吊るし柿の一つをまさについばもうとする鳥を中心に、黄土色の壁や木目が印象的な壁があり、それぞれの被写体の色味や模様、陰影、静と動の組み合わさった。瞬間を捉えた傑作であり、和の雰囲気をコンセプトに据えている。
2 涌井さんは、「今回、この様な素晴らしい賞をいただきありがとうございます。私は野鳥の写真を撮り始めて10年になります。2月の寒い日に福島市の民家園を散策していたところ、ホバーリングして干し柿を食べているヒヨドリを見つけ、突然の光景に、胸が高鳴り震える手でシャッターを押しました。このようなめったに出会う事がない光景に、生き物の強さを感じた次第です。」とコメントを寄せた。
(写真右=涌井礼子さん)

3 花部門では、谷野隆さん(山口県山陽小野田市)の「妖艶」が部門賞を受賞した。谷野さんの作品は、広島県北広島町で撮影したもので、何世代にもわたって、地域の人に愛されてきた桜の老木の持つ力強さが感じられる作品。枝ぶりも手を広げたような感じであり、夕焼けも美しく余韻を感じさせるものとなっている。

4 自由部門では、貝沼正雄さん(北海道札幌市)の「ケンケンパ」が受賞した。北海道小樽市にある昭和のレトロを感じさせる露地で、浴衣姿で昔遊びに興じる家族の姿が写されている。家族の笑い声が聞こえて来そうな微笑ましい作品である。地面に描かれたケンケンパの円、吊るされている傘の円が対照的な構図となっており、観る人が作品と対話ができ、話題性がある内容となっている。

5 米沢賞には、自由部門の上野貴道さん(福島県湯川村)の「轟爆上杉雷筒」が受賞した。米沢上杉まつりの最終日、松川河川敷で行われる「川中島合戦」で、上杉軍と武田軍の両軍から火縄銃が発射され、大音響が辺りに轟く。火縄銃を打つ人の表情を見事にとらえている。筒先の炎が背景の人物を消し去り、写真効果を生み出している。
6 上野さんは、「福島県会津に住んでいるので米沢は大変に近く、訪れることの多い街です。同じ城下町として見どころも多く、四季の魅力溢れる素敵な街だと思います。秋山庄太郎先生も愛した米沢の魅力をこれからも写真を通して伝えていけたらと思います。」とコメントした。(写真右=上野貴道さん)

7 昨年からスタートしたユース賞には、森谷理名さん(山形県天童市、高校3年生)の「雨上がりのひととき」が受賞した。撮影場所は米沢市で、愛らしい小ザルが写っている。その子ザルは右手を口にくわえ、左手と右足が何かに捉まり、左足は背中を掻いているように見える姿が面白い。背景のぼかしが小ザルの存在を浮きたてせている。構図の取り方から、いろいろな想像を膨らませてくれる作品となっている。




 授賞式は令和6年10月19日(土)14:00からよねざわ市民ギャラリーで行われる。また入賞作品展は、10月19日(土)〜10月27日(日)まで同ギャラリーで開催される。
(写真提供=米沢市教育委員会)