![]() |
日本を代表する漢学者で東京文理科大学教授などを歴任した故諸橋轍次氏(1883〜1982)は、30余年の歳月を費やして『大漢和辞典』全13巻を編纂し、世界的な偉業として讃えられています。同氏を記念する「第17回諸橋轍次博士記念漢詩大会」が、11月8日と9日の両日、新潟県三条市にある諸橋轍次記念館で開催されました。
この大会は、諸橋轍次博士が示した漢字文化の意義を伝え、博士がこよなく愛した漢詩創作を広く全国に呼びかけ、漢字文化を担う次世代に繋げていくことを目的に開催され、国内屈指の漢詩大会となっています。今年は10代から90代まで、一般の部184人286首、学生の部63人76首の計247人362首が集まりました。
11月8日(土)には、記念講演会として、山形大学教授の三上英司氏が「漢文学の『説』(よろこ)びと『楽』(たの)しみ」と題して、1時間30分にわたり講演し、その後、漢詩愛好者の集いが行われました。
11月9日(日)は、表彰式・「流觴曲水」などが行われました。表彰式では、三条市長の滝沢亮氏の挨拶に続いて、中華人民共和国駐新潟総領事の崔為磊(サイ イライ)氏らが祝辞を述べました。
表彰では、はじめに最優秀賞に輝いた一般の部4名、学生の部1名の計5名が表彰されました。最優秀賞・新潟県知事賞に輝いた大木拓海さんは、山形県米沢市出身で、早稲田大学大学院博士過程に在籍し、現在、北京大学に留学中です。
表彰に続いて、審査員の後藤淳一氏により作品朗詠が行われました。続いて審査員長が審査講評を行いました。表彰式後は、記念館裏手の庭で二胡弦の美しい調べが流れる中、最優秀賞受賞者や来賓らが色鮮やかな中国服を身につけて、「流觴曲水」(りゅうしょうきょくすい)と呼ばれる、中国晋時代の王羲之が行ったとされる、折れ曲がった水の流れに盃を浮かべて、その盃が自分の前に流れ来ない内に漢詩を作るという風流な遊びが行われました。