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長井市は2月12日、記者会見を開き、令和8年度一般会計当初予算案の概要を発表した。
(写真右=方針を述べる内谷重治市長)
内谷重治市長は、「長井市は、財政再建団体が開けたのが10年前、以後、人口減少が進む中で他の自治体に遅れを取らないように新な取り組みを行ってきた。」と述べ、「来年度予算案は、191億5,300万円で、7億1,300円(3.9%)増となる。市制施行72年の中で2番目の大きな予算案」と説明した。
歳入では、インフレ局面に入っているとして、市税、地方消費税交付金、地方交付税など、確実に増加が見込まれる数字を計上。寄付金の中の「ふるさと応援寄附金」は、長井市は1万世帯中、夫婦2人又は1人暮らしが20%以上で高齢化率が上昇中、これまでの返礼品を中心とした項目に加えて、子育て、高齢者サービスなど、市民生活に必要なものをリストアップし、「雪下ろし、家の周りの除排雪など、市民が日頃困っている多くのアイテムを作る。本来のふるさと納税の趣旨を大きく伸ばす。」と述べた。
内谷市長の新年度予算案に関する特に思い入れのある事業として、ソフト事業の「青少年の国際交流事業(512万円)やクマ対策パッケージとして、有害鳥獣駆除事業関係、またハード事業では、「バイオマス発電事業」をあげた。
(写真左=長井市役所庁舎)
一般会計予算案の主な歳入では、市税33億2,961万円(+6.9%)、地方交付税59億4,100万円(+9.5%)、国庫支出金27億5,188万円(+6.6%)などを見込む。繰入金は、減債基金から1億4千万円、ふるさと応援基金から14億8,597万円、財政調整基金より6,800万円の計17億7,297万円(前年度比△2億1,704万円、△10.9%)を繰り入れる。市債は6億1,660万円(同△1,250万円、△2.0%)に減少する。寄附金は、ふるさと応援寄附金分として15億円(同+0%)を見込む。
歳出では、人件費が31億4,769万円(同+1億9,223万円、+6.5%)で、人事院勧告による増加分。公債費は19億4,362万円(同+1億1,130万円、+6.1%)と増加する。これは起債の定時元金償還に充てるもの。
主な新規事業は、
【ソフト事業】
①地域資源ブランディング事業に8,100万円
長井の食と文化の地域性を活かした観光コンテンツの造成、市内外へのプロモーションを実施し、経済の好循環と地域の活性化、人口減の抑制を目指す。
②長井駅東地区土地利用検討事業 200万円
長井駅の東側地区は、市役所新庁舎や学びの交流施設「くるんと」が整備され、人の流れが出たが、商業機能の不足が課題。市街地再開発の実施に伴う費用便益分析調査や、資金計画等基本計画の作成を行う。
③マラソンのまち推進事業 2,645万円
年齢や性別、国籍などに関係なく様々な人が取り組めるマラソン競技を実施する。
【建設事業】
①液肥貯留槽整備事業 1億1,990万円
バイオガス発電設備整備に伴い、生ごみのメタン発酵後に生成される液肥を全量農地へ還元し循環させるための整備費用で、貯留槽の容量は600㎥。
②園芸施設ハウス整備事業 1億2,987万円
バイオガス発電施設から発電される電気及び液肥を活用し、通年園芸作物の生産を行うための園芸ハウスを整備する。園芸ハウスの規模は、鉄骨ハウス2棟(8〜12m×51m)、パイプハウス4棟(4間×25間)
バイオガス発電設備整備事業は、循環型まちづくりの象徴である生ゴミ堆肥化の取組を持続可能な形へ見直すため、令和7年から着工しているもので、令和8年11月完成予定。令和8年分として、バイオ発電整備整備事業(継続)として、1億82万円を予算計上する。
③都市構造再編集中支援事業として、1)最上川河川緑地整備事業1億円、2)街区公園整備事業 1,000万円、3)成田1号線整備事業 6,609万円を計画している。
長井市のクマ対策パッケージは、
《個体管理関連》が、1)モーションセンサーカメラ、箱ワナ設置 140万1,000円、2)ドローンの活用 30万円
《侵入防止対策》が、1)電気柵の設置推進 110万円(西根地区での設置)
《生息環境管理関連》が、1)不要果樹伐採事業 100万円(柿や栗の木など、年間50本分)、2)緩衝帯整備 109万4千円(草岡や川原沢地内の里山など5haの伐採、刈払い)
《その他の取り組み》が、1)ツキノワグマ春季捕獲委託料 30万円、2)新規狩猟者免許取得支援事業 15万円、3)有害鳥獣対策協議会補助事業 414万円が計上された。
新年度の財政指標は、経常収支比率が93.8%(前年度98.5%)と4.7%改善した。財政力指数は、0.411(前年度0.418)でほぼ同等。実質公債費比率は16.3%(前年度15.9%)と0.4%悪化した。実質公債費比率は、令和9年が最も厳しい数字となる模様。18%を超えないように対応する。
市債残高は229億6,666万円(前年度237億5,871万円)で、7億9,205万円減少する。
令和7年度末時点の財政調整基金残高は、8,800万円を見込み。除雪費で1億5000万円ほど支出したが、国からの特別交付税が交付される見込みであり、令和8年度末時点では概ね2億円と推定される。
一般会計予算案の議案は、2月27日開会の3月定例会に上程され、3月24日に閉会日を迎える。