hptitle01

10月12日

米沢市新図書館、外観は黒塀に 概要決まる

 米沢市が平成26年度に現ポポロの場所にオープンをめざす新文化複合施設の業務委託型プロポーザル二次審査が3日に行われ、審査の結果、(株)山下設計=東京都=の黒塀をモチーフにした技術提案が採用されることになった。今回の選定によって、米沢の中心市街地活性化を担う新図書館の基本的な方針が決まった。

 内容は外観をはじめ、独創性、実現性などを審査。そのほか、設計事務所の実績を含めた項目で、審査委員から最高い評価をうけた。

 プロポーザルには11社が応募、一次審査で選ばれた(株)山下設計をはじめ、(株)久米設計東北支社、(株)佐藤総合計画東北事務所、(株)関・空間設計、(株)徳岡設計東京事務所の5社がプレゼンテーション。それぞれ匿名で発表し、質疑応答の時間を合わせ25分で技術提案を行った。

 同社は本に囲まれた「本の宇宙」をテーマに、2階の図書館は子どもから大人まで本に親しめる空間をプロデュース。1階にはメイン、オープン、小の特色ある3つのギャラリーを配置、会議や大規模展示、小作品展など用途に合わせた展示会を開けるようにした。

 A社は「つむぐ」をコンセプトに、1階にL字型のエントランスギャラリーを設け、2階には市民に身近な図書館として書斎セルの個室を計画。建物は周辺のホテルや文化会館と高さを合わせ、躍動感のある箱をイメージし、軒下を強調させた。

 B社は「よねざわフォーラム」をテーマに、自然光を通用させ明るく開放的な空間を再現し、1階が図書館、2階が会議室やカフェ、ギャラリーを配置。日本古来の外観である旧米沢図書館がモチーフとなっている。

 C社はまちの広場とギャラリーを繋ぐインタープロムナードを演出させ、開かれた空間「よねざわ文化の杜」を発表。つながるをキーワードに北東部分に駐車場を設け、正面からは見えない仕掛けを作っている。ただ、ギャラリーは1、2階に分散されてしまうという。

 地域に影(駐車場)を作らない配置計画を建てたD社は、唯一屋上に駐車場を予定している。そのほか1階の南北にギャラリーと図書館を分けた4社と全く別の設計。1階の図書館はメインとして利用、2階は一部吹き抜けとなる。中央部分はエントランスホールとして利用できるため、一番開放的な建物となる。

 審査は委員長に相羽康郎東北芸術工科大学教授、大滝則忠東京農大教授、新市民ギャラリー整備検討委員会委員長の亀岡博芸文協会長、町田富保副市長、原邦雄教育長の5人で、市では結果を基に事業者と業務委託契約を交渉、契約後は図書館やギャラリーについて、関係者や住民らとともにワークショップを行い、よりニーズに合わせたものに設計し直すという。ただ、外観のコンセプトを含め、ギャラリーの位置、駐車場についてはこの概要で決定しそうだ。

 設計費用は4000万円。今年度は住民らとともに基本設計、来年度実用設計2年後の着工を目指して計画を進めて行く方針。市の関係者は「現在のところこのまま建設というわけではなく、外壁も含めてどのような仕様にしていくか検討する」と話している。